グルメ180:雲隠れ割烹!!

消える雲隠れ割烹

2人を出迎えたのは凄腕料理人の千流

追っていた人物と出くわす!

料理がほとんど食べられず!?

さらにすごい人物と対面!

トリコと小松は恵方巻きが途切れたことから
偶然にも十星料亭の雲隠れ割烹に到達する!

なかなか重厚な木造建築で由緒あり気な
佇まいだと感じるトリコ。

三角屋根で縦に細長い建物の正面には
大きな字で雲隠れ割烹と書いており、
のれんには食義と書かれている。

さっそく2人は戸を開けて中に入ろうとする。

しかし、その先は森が広がってるだけだった!

いきなり店が消えたかっこうとなり、
唖然とする2人。

すると小松が森の奥のほうで
ちゃぶ台に向かって食事をする人間を見かける。

すぐにトリコに人がいますよ!と伝えるも
その人物もどこかに消えてしまっていた。

だが直後に、

合掌…そして一礼じゃ…

という声が聞こえてきた!

そしてまた店が出現します!

2人は半信半疑になりながらも
その声の通り合掌と一礼をしてみる。

すると今度はちゃんと店に入ることができた!

もともと店自体を見つけるのが困難だから
入ることも普通ではないと思われる謎多き店。

だがトリコはとてもうまそうな食材の匂いが
あることがわかりヨダレが出る。

そして雲隠れ割烹の料理長である
千流(ちる)という人物がご丁寧に
膝をつきながらお出迎えをしてくれた。

彼は料理人ランク15位らしいので
ものすごい腕を秘めていそうです!

予約をしていないけど大丈夫かと小松は聞くも
千流は快く受け入れてくれた。

予約をしても店まで辿りつけない客が多いらしく、
逆に見つけてくれて感謝までされてしまった。

一見理不尽なように思える状況ですが
いろいろ深いワケがありそうです。

あと気になるのはわらじが一足あったこと。

他にも客がいることを示しているが…。

小松は客室に案内される途中、
どうしてこんな樹海の中にあるのか尋ねる。

千流によると、とても繊細な食材を扱ってるので
食の礼儀と作法、すなわち食義を心得ないと
料理を食べることができないらしい。

食義はグルメ時代において
小学校から授業があるようですが、
最近の客は礼儀を知らない者が多いといいます。

そのような粗暴な客から繊細な食材を守るため
このような樹海で営業しているという。

どこかの世界と現状は同じですね…。

そして、そんな乱暴な客は店自体
見つけることはできないらしい。

雲隠れ割烹はグルメ界にあるという
世界一シャイで臆病な隠形樹という樹で造られており、
乱暴な生物が近づくとたちまち姿を暗ませるらしい。

まさに天然の光学迷彩素材。

最近では高価な食材や財宝を隠す
金庫にも使われる素材らしいので、
あれば是非ほしいですね!

店が一度消えた理由もこれで納得!

千流が言うにはこの建物にも食材にも
快く受け入れられているとのこと。

店を発見できたのが何よりその証らしいが
トリコは匂いを追ってただけだと謙遜します。

するとその匂いの主が登場します!!!

その人物は雲隠れ割烹の
千輪(ちりん)という名の従業員だった!

2人は事情を説明し千流に納得してもらいます。

千流は謝りなさいと指示するも、
千輪は言い訳する。

といってもウソっぽくはない。

彼女?曰く恵方巻きを見つけたときは
すでにバラバラだったから
その一部をもらっただけだと。

山をくり貫いたのも千輪ではないらしく、
いまだに恵方巻きが途切れた原因は不明。

でも2人は雲隠れ割烹に辿りつけたから良しとし、
食林寺にもなんとかいけるだろうと思った。

そこで千流に食林寺を目指す理由を話すと驚いた。

シャボンフルーツはこの世で最も繊細だと言われる
食材のひとつで先代の料理長が扱っていた食材らしい。

千流はまだ腕が未熟だから出していないというが、
彼ほどのランクでも未熟と言わしめる食材…
どんなものなのかすごく気になるね!

で、他の客がおかわり早くせんかー!
と怒鳴ってきました。

その客はものすごい勢いで食べるらしく
食材が足りないくらいとのこと。

その後姿はさっき小松が見かけた人物だったが…

それはさておき、2人はお座敷席に座る。

そのちょっと後ろではガツガツ食べる客がおり、
2人はほんのちょっと気にかけるも、
料理の方に気を取られます。

十星の料理なんてなかなか食べられないらしいので
無理もないですね。

そしてさっそく2人にも料理が出されます!

千輪はうまく食べれればいいけどなーと
いやみったらしくそ~っとそれを持ってきます。

まず出されたのは昆布石からダシをとった昆布酒。

昆布石は水の温度を摂氏3℃から
1時間ごとに1℃ずつ上げていき、
それと同時に石を1時間かけて1ミリずつ
一定の速度で浸していく必要があるという。

必ず人の手でやらなければならないうえに
その間1ミリでも別の方向へ動かせば
途端に出汁の出が止まるそうで…

少林寺の修行僧もびっくりな食材ですw

石の大きさにもよるが最低でも仕込みに
5日はかかるという超特殊調理食材らしい!

トリコはさっそくいただこうとするも、
旨味がすべて蒸発してしまった!

昆布酒は決まった所作があるらしく、
その動きはかなりの根気が必要らしい…。

てことで特殊賞味食材でもある。

小松はそろそろと所作を実行しますが、
20分経過したところで限界を向かえ、
蒸発してしまった・・・

とんでもない料理です…。

次に出てきたのはサンシャインチーズ。

それは常に太陽の光を当てながら食べないと
硬くなってしまうというチーズだったが、
その日は晴れていたので食べることができた。

トリコは涙を流すほどうまいと絶賛!

つづいてミリオントマト。
仕込みは1000枚ある皮膜を1枚ずつ
丁寧に剥いだあと実食はその実を潰さないよう
やさしくつまんで食べる必要がある。

が、トリコはつまむ力加減を誤り
トマトが消滅してしまった・・・

そして星米という1粒ずつ洗い1粒ずつ炊くことで
本当の星のように輝く米が出される!

食べるときは瞬きをしてはいけないらしく、
もし一度でもすれば一瞬で全体の味が劣化する!

それからほとんどの料理を食べることができず、
全然満足できなかった2人…。

フグ鯨の毒抜きが簡単に思えるほどの
難解な食材ばかりなうえに、

食べることさえ難しい食材が
こんなにあったことに小松は驚くばかり。

わずかな動揺やかすかな気の乱れなど
お客の精神状態をも嗅ぎ分け反応するのが
雲隠れ割烹の食材だと千流は言う。

保管するだけでも相当に神経をすり減らす
食材ばかりなので都会の雑踏では
まず営業できないのはトリコと同じく
かなり納得できました…!

そんな中、先ほどの気になっていた客が
ズバババ!と乱暴に食事をしている感じだが
全部食べれていることに2人は驚く!

千輪も驚いていたが、
千流だけは当然でしょうねと全く驚いておらず。

するとその人物は話しだす。

大昔の大自然にはこのような食材しか
無かった時代もあるらしい…

食の作法を極めねば誰もが餓死する時代…

その時代なら死んでるぞ トミコに小池よ

そう言いながら振り返るそのおじさん。

丸メガネをかけ口ひげがあり、
髪はサイドと正面だけたっぷりあり、
食義と書いた中国服のようなものを着ていた。

背はかなり小さい。

その人物はなんと食林寺の師範であり
美食人間国宝の一人、珍鎮々(ちんちんちん)だった!

まじで名前狙いすぎです!w

いったいどんな人物なのか、
それは21巻までのお楽しみ。